異人館のあるまち今福
             郭家(かくけ)住宅のある今福は、城下町和歌山の南西のはずれ。ここは戦災をまぬがれたこともあって城下町の頃の道筋が遺り、そのため狭い道が少なくありません。しかし古い町家や紀州産出の青石の塀が今もあちこちに遺っています。
             そんな狭い道を散策していると、突然、建ちの高い洋館が青石塀の奥に見えてきます。その姿は幕末から明治の初め長崎や神戸・横浜に数多く建てられた異人館そっくり。 実は郭家の洋館を建てた職人さんもこの建物を異人館と呼んでいたのでした。
               異人館というと今では神戸を思い浮かべますが、郭家の洋館はそれよりかなり古いもので、正真正銘の明治初期の異人館なのです。 この郭家の異人館を見ていると、まるでアニメの世界に迷い込んだようです。
             郭家住宅は、明治10年に建築された洋館や、幕末の煎茶座敷ほかからなっています。これらの建物は和歌山の幕末や明治維新ころの歴史・文化を今に伝える貴重な建物です。これらは今日まで郭家によって大切に維持管理されてきましたが、洋館でも築後140年余りが経過し、いずれの建物も老朽化が激しく今後も文化財として遺していくことは個人では困難です。  本会ではこの建物を市民・県民の宝として現地で保存し、地域づくりに活用することを目標に活動をしています。
            
          
          
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 - 2020年11月26日
              
              
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郭家住宅の請願署名を和歌山市長に提出しました
              
              - 多くの方々の協力を得て、目標を大幅に上回る7,490筆の署名が集まり、11月25日、尾花和歌
              
              
- 山市長にこのズッシリと重い署名簿を手渡し、郭家住宅の保存と活用の早期実現を請願して
              
              
- 参りました。 この請願には本会の代表、副代表、郭家御当主、連合自治会長、またこの請願
              
              
- の実現にご尽力いただいた中県議、中塚市議が出席しました。 
              
              
- 新型コロナウィルス禍の厳しい状況の中でもご協力いただいた大勢の皆様方に厚く御礼申し上
              
              
- げると共に、まだまだ道半ばですので、今後ともよろしくお願い致します。
            
            
       
             ▶ 2024年5月17日 
                               国の文化審議会は17日「郭家住宅」の洋館や座敷など10棟を
                               国の重要文化財に 指定するよう文部科学大臣に答申しました。
            
            
 ▶2024年8月15日        文部科学大臣は「郭家住宅」の洋館、診察室、座敷など全10棟を重要文化財に指定しました。